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JAPAN SWIM 2017 / 4.13 THU. ▶  16 SUN. / 競泳日本一決定戦

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  • 2017.4.13.DAY1 HIGHLIGHT
  • 2017.4.14.DAY2 HIGHLIGHT
  • 2017.4.15.DAY3 HIGHLIGHT
  • 2017.4.16.DAY4 HIGHLIGHT

ブダペスト世界水泳前哨戦
萩野 vs 瀬戸の400m個人メドレーを見逃すな

2017.4.13.DAY1 HIGHLIGHT

4日間で行われる今年の日本選手権。その初日から、注目のレースが目白押しだ。

なかでも、男子400m個人メドレーの五輪メダリストの萩野公介(ブリヂストン)と瀬戸大也(ANA)の世界トップレベルの争いは見逃せない。この種目の代表に内定している萩野は、五輪後に右ヒジの治療に専念し、試合に復帰したのは今年3月。対する瀬戸は、五輪で萩野に負けた悔しさを晴らすべく、五輪直後からワールドカップ参戦や世界選手権(25m)も含め、積極的にレースをこなして心と身体を鍛え上げてきた。トレーニングが順調な瀬戸が有利に見えるが、萩野もスペイン合宿を終えて調子は上向いてきた様子。ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪と続いた萩野と瀬戸の物語は、この日のレースから2020年に向けた新章に突入する。

混戦の様相を見せているのが、女子100m平泳ぎ。夏から実力を伸ばしているのが、青木玲緒樹(ミキハウス)。青木とともに世界選手権(25m)代表となった関口美咲(日本体育大)や、この種目の短水路日本記録保持者の寺村美穂(セントラルスポーツ)の3人は、五輪代表の鈴木聡美(ミキハウス)や渡部香生子(早稲田大)を上回る勢いを見せている。実力は拮抗しているので、タッチの瞬間まで目が離せない横一線のレースになるだろう。

男子100m平泳ぎでは、現役選手のなかでひとり58秒台の自己ベストを持つ小関也朱篤(ミキハウス)が抜き出ている。その小関を追随するのは、200mで世界記録保持者となった渡辺一平(早稲田大学)。さらに、ここぞという場面での強さに定評のある立石諒(ミキハウス)も忘れてはいけない。日本のお家芸を継ぐ男たちの戦いは必見だ。

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大会概要

大会名称
第93回日本選手権水泳競技大会 競泳競技
兼 第17回世界水泳選手権大会 代表選手選考会 
兼 第29回ユニバーシアード大会 代表選手選考会
大会呼称
JAPAN SWIM 2017(英)
ジャパンスイム2017(日)
会場
日本ガイシアリーナ
(愛知県名古屋市南区東又兵ヱ町5丁目1番地の5)
競技種目
34種目/男子17種目、女子17種目
主催
公益財団法人日本水泳連盟
共催
愛知県
愛知県教育委員会
名古屋市
名古屋市教育委員会
公益財団法人名古屋市教育スポーツ協会
主管
一般社団法人愛知水泳連盟
後援
公益財団法人愛知県体育協会
一般財団法人上月財団
公式時計
SEIKO
放送
NHK
問い合わせ
競技関連問合せ/公益財団法人日本水泳連盟
03-3481-2306 (月~金/9:30~17:30)
一般問合せ/インフォメーションセンター
03-6257-1760 (月~金/10:00~18:00)

選手選考について

NHK放送予定

放送日 BS1 総合テレビ
4月13日(木) 18:30-20:15(LIVE) 24:10-25:00(録画)
4月14日(金) 18:30-20:30(LIVE) 24:10-25:00(録画)
4月15日(土) 19:00-20:45(LIVE) 24:05-24:55(録画)
4月16日(日) 18:00-19:55(LIVE) 24:10-25:00(録画)

※終了時刻は競技進行により変更になる場合があります

競泳リザルト・速報サービス

競技スケジュール

※スケジュールは変更になる可能性があります。 
※予選終了後、座席の入れ替えを行います。 
※開場は、競技開始の1時間前を予定しております。 
※女子1500m自由形・男子800m自由形の最終組は決勝時間に行います。 
※予選上位8名が決勝に進出、B決勝では予選9位~16位の順位決定戦を行います。

  • 【1日目】4月13日(木)
  • 【2日目】4月14日(金)
  • 【3日目】4月15日(土)
  • 【4日目】4月16日(日)

入場券概要

チケット料金(税込)※大人、子供とも同一料金

席種 予選 B決勝・決勝
自由席 プールサイド席
(指定席)
SS席
(指定席)
S席
(指定席)
前売 ¥2,000 ¥4,000 ¥5,000 ¥3,000
当日 ¥2,500 ¥4,500 ¥5,500 ¥3,500
  • ※ 3歳未満無料(但し、席を専有する場合はチケットが必要となります。)
  • ※ 各日とも予選と、B決勝/決勝でそれぞれチケットが必要となります。
  • ※ 予選終了後、座席の入れ替えを行います。
  • ※ 同一日の同一席種を10枚以上申込の場合、該当席種のみ10%割引。
    (但し、インフォメーションセンターのみの取扱い)
  • ※ 前売で完売した席種の当日券の販売は行いません。
  • ※ 各日とも競技開始までの販売となります。(大会当日のチケットは当日料金)
    予定枚数に達し次第、販売終了となります。
席種 4日間通し券
スーパーシート
(指定席)
大会プログラム付※2
¥20,000
  • ※2 予選、B決勝/決勝と全競技の観戦が可能です。
    4日間同一の座席となります。
  • ※2 予選終了後、一度ご退館いただきます。
    B決勝/決勝の開場時間に再度ご入場となります。
  • ※2 インフォメーションセンターのみの取扱いとなります。

プレイガイド販売 電子チケットぴあ、ローソンチケット、e+(イープラス)共通

各日とも競技開始までの販売となります。(大会当日のチケットは当日料金)
予定枚数に達し次第、販売終了となります。

※○:余裕あり/△:残り僅か/×:予定枚数終了/会:会場販売(4/16 現在)
※更新日時点の状況ですので、ご購入できない場合があります。
席種 予選 B決勝・決勝
自由席 プールサイド席
(指定席)
SS席
(指定席)
S席
(指定席)
スーパーシート
(指定席)
4/13(木) ×
4/14(金)
4/15(土)
4/16(日) × × ×

会場販売予定/4月13日~4月16日

会場での前売券・当日券の販売は、全日程8:30(予定)より、日本ガイシアリーナチケット売場にて販売いたします。
予定枚数に達し次第、販売終了となります。

※○:余裕あり/△:残り僅か/×:予定枚数終了(4/16 現在)
※更新日時点の状況ですので、ご購入できない場合があります。
席種 予選 B決勝・決勝
自由席 プールサイド席
(指定席)
SS席
(指定席)
S席
(指定席)
スーパーシート
(指定席)
前売券 当日券 前売券 当日券 前売券 当日券 前売券 当日券
4/13(木) ×
4/14(金)
4/15(土)
4/16(日) × × × × ×
  • の前売券が完売した席種の当日券の販売はございません。
    4/15、16のB決勝・決勝につきましては、追加販売になります。

座席表

入場券 追加販売決定のお知らせ

4月15日(土)、4月16日(日)のB決勝・決勝につきまして、追加販売をいたします。

『見切席』につき、座席指定席ですが見えづらい場合があります。
ご了承の上、お買い求めください。

■販売方法: 当日券のみ、会場チケット販売所にて販売
販売枚数には限りがあります
■販売日時: 各日チケット販売時間より(8:30予定)
■料金: S席¥3,500

販売エリアは下記、座席表をご覧ください。

座席表

チケット販売所

販売所 Web予約 電話予約 店頭販売
チケットぴあ Pコード
予選/834-563
B決勝・決勝/834-564
http://pia.jp/t/
(PC/携帯)
0570-02-9999
(24時間受付)
チケットぴあ店頭
セブン-イレブン『マルチコピー機』
サークルK・サンクス『Kステーション』
ローソンチケット Lコード
予選/42884
B決勝・決勝/42885
http://l-tike.com/
(PC/携帯)
0570-084-003
(24時間受付)
全国ローソン・ミニストップ
e+(イープラス) http://eplus.jp/swim/
(PC/携帯)
ファミリーマート
インフォメーションセンター 03-6257-1760
(団体のみの取扱い)

会場までのアクセス

日本ガイシアリーナ(愛知県名古屋市南区東又兵ヱ町5-1-5)


  • JR東海道本線利用
    「笠寺」下車・徒歩5分
  • 名鉄本線利用
    「本笠寺」下車・徒歩15分
  • 名鉄常滑線利用
    「大江」下車・徒歩15分

※ご来場の際は公共交通機関をご利用ください

注目選手紹介

野公介KOSUKE HAGINO

フォート・キシモト
所属 ブリヂストン
種目 個人メドレー・自由形
自己ベスト 200m 自由形 1分45秒23
400m 自由形 3分43秒90
200m 個人メドレー 1分55秒07
400m 個人メドレー 4分06秒05

日本人としては唯一、マイケル・フェルプス(アメリカ)に勝利し、日本が誇る『マルチスイマー』と言えば、萩野公介である。高校3年生で日本選手権を制し、ロンドン五輪代表入りを果たしたと思えば、いきなりの大舞台での400m個人メドレーでフェルプスを破り、銅メダルを獲得。
翌年のスペイン・バルセロナでの世界選手権では、個人メドレーだけではなく自由形でもメダルを獲得して、日本だけではなく、世界でもマルチスイマーとして代表的な選手にのし上がった。
それよりも、世界に衝撃を与えたのは2014年の韓国・仁川で行われたアジア大会だ。200m自由形決勝で、アジア人ではじめて自由形での五輪メダリストとなったパク・テファン(韓国)と、自由形中長距離で世界を席巻していた孫楊(中国)を下して優勝したレースだ。150mまでは孫とパクから1秒近く遅れていたにも関わらず、ラスト50mを26秒00という驚異的なラップタイムを刻んで優勝したのである。

このまま、2015年の世界選手権でも萩野旋風が巻き起こるかと思われたが、直前の合宿中に自転車で転倒して右ヒジを骨折し、世界選手権を辞退するアクシデントに見舞われる。
軽微な感覚の狂いすら、タイムに大きく影響する。金メダルを狙うリオデジャネイロ五輪まで残り1年を切ったタイミングでのケガに暗雲が立ちこめたと思われたが、萩野は見事に復活を遂げる。
迎えたリオデジャネイロ五輪本番では400m個人メドレーを日本新記録となる4分06秒05で金メダルを獲得。200m個人メドレーでも銀メダルを獲得し、その地位を確固たるものとした。

しかし、実は故障の影響は確実に萩野の泳ぎに影響していた。得意だったはずの背泳ぎの感覚が戻ってこないのだ。とはいえ、バタフライと平泳ぎの強化がうまくいっていたため、トータルのレベルは上がっているものの、以前のような背泳ぎのキレは見られなかった。
「今のままでは、東京五輪で戦うことが考えられない」と、五輪後に手術を決行。以降は治療に専念して表舞台に姿を見せなかったが、今年2月末に出発したスペイン・シエラネバダでの高地合宿中に、マドリードで行われた大会で復帰を果たした。記録は決して満足できるものではなかったが、「今できることはできた。内容の良いレースができて、4月に向けて大きな一歩を踏み出せた」と笑顔を見せた。

萩野は200m、400m個人メドレーの2種目で、ハンガリー・ブダペストで行われる世界手権の代表権を有している。優勝する必要はないが、実は誰よりも負けじ魂を持つ萩野。第一人者としてのプライドから、ライバルの瀬戸大也に、そう易々と勝利を譲る気はないだろう。
レベルの高い記録は臨めない可能性は高いが、世界レベルでもまれてきた萩野だからこそ、現状を把握し、今の最大限の力をレースで発揮する能力は長けている。世界の『Kosuke Hagino』が、五輪後では国内初レースとなる日本選手権でどんな泳ぎを見せてくれるのか。期待はふくらむばかりである。

フォート・キシモト

戸大也DAIYA SETO

フォート・キシモト
所属 ANA/JSS毛呂山
種目 個人メドレー、バタフライ
自己ベスト 200m 個人メドレー 1分56秒82
400m 個人メドレー 4分08秒47
200m バタフライ 1分54秒08

「東京五輪までの4年間でしっかりと準備をして、ワンツーフィニッシュをしたい」
リオデジャネイロ五輪の初日、400m個人メドレーで銅メダルを獲得した直後、瀬戸大也は、こうコメントを残した。
憧れの五輪の舞台で金ではないにせよメダルを獲得し、さらに泳ぎ終わって数分しか経っていないにも関わらず、だ。
この言葉から読み取れるのは『悔しさ』しかなかった。理由は、ふたつ。最大のライバルである同世代の萩野公介が金メダルを獲得したことに加え、五輪という大舞台で自分の力を発揮しきれなかったことだった。

『もっと強く、もっとタフに』
自分に足りないものは何なのか。どうすれば、五輪という舞台で自分の力を発揮できるのか。その答えを見つけるために、リオデジャネイロ五輪の直後から瀬戸は行動を開始。オフを返上して、9月のFINA競泳ワールドカップ中東シリーズ、10月のアジアシリーズに自費参戦。さらに11月にはアジア選手権にも出場した。全力を出し切る試合を連続でこなしていくなかで、コンディション作りや心身のタフさを身につけるのが目的だった。
8月の五輪以降、毎月世界を相手に戦いを続けてきた瀬戸は、12月のカナダ・ウインザーで行われた世界選手権(25m)にもエントリー。この大会の目標でもあった、400m個人メドレーの3連覇を見事に成し遂げ、2016年のラストを締めくくる。だが、それでも瀬戸は反省を忘れなかった。
「3連覇は素直にうれしいです。でも4年前のこの大会よりもタイムは遅いですし、目指していた世界記録にも届きませんでした。五輪以降、体力的にも精神的にもタフになるために連戦を続けてきましたが、一度しっかり泳ぎ込んで体力のベースを作り上げる期間も作らないといけないと思います。それが分かったのも今大会の収穫ですね」 瀬戸を指導する梅原孝之コーチも「コンディショニングがうまくいかないなかでも、狙って金を獲ることができたのは収穫」と話す。

「もちろんベースを作るために泳ぎ込む期間は設けますが、基本的には月に1、2回の試合を出場しながら強化をしていくプランです。そうやってみて、結果がどうなるかを2017年シーズンは試していきたい」(梅原コーチ)
瀬戸も梅原コーチも、見据えているのは2020年の東京五輪のみ。それまでに、どういう強化方法、調整方法が自分に合っているのかどうかを4年という期間を使って試していくつもりなのである。
その最初の成果を見せるときがいよいよ近づいてきた。瀬戸は、個人種目の五輪メダリストのなかで、ただひとりだけ今年のハンガリー・ブダペストで行われる世界選手権の出場権を得られていない。世界選手権3連覇を目指す400m個人メドレーはもとより、メダルを狙う200m個人メドレー、200mバタフライの出場枠はたったのひとつしか残されていない。
『五輪の悔しさは、五輪で晴らす』。そのために新しいチャレンジを続ける瀬戸は、新境地への第一歩を今、踏み出す。

フォート・キシモト

井聖人MASATO SAKAI

フォート・キシモト
所属 早稲田大学
種目 バタフライ
自己ベスト 100mバタフライ 52秒22
200mバタフライ 1分53秒40

練習をさせれば誰よりも強く、水を捉えるセンスも天下一品。水泳関係者が口を揃えて「持っている才能はすごいものがある」と言い続けていた逸材が、五輪という大舞台で覚醒した。それが坂井聖人(早稲田大学)だ。
一気に記録を伸ばして、世界のトップスイマーの仲間入りをしたわけではない。だが、全国中学、インターハイと制し、大学に入ると日本代表入りを果たすなど、少しずつ、着実に実力を蓄えて記録を伸ばしてきた。2015年のロシア・カザン世界選手権では、惜しくもメダルに届かなかったが、大舞台で当時の自己ベストを更新して4位に入賞。先輩でもあり、ライバルでもある瀬戸大也にはじめて勝ったのも、この大会だった。

迎えた夢のリオデジャネイロ五輪の舞台。憧れであり、目標でもあったマイケル・フェルプス(アメリカ)に100分の4秒と迫る1分53秒40で銀メダルを獲得し、とうとう大舞台で表彰台に昇り、その名を世界に知らしめたのである。
五輪後、右肩の故障から思うようなトレーニングができない日々が続くも、2月のコナミオープン2017ではトレーニング中で疲れが残るなかで1分54秒台をマーク。「調整せず54秒台が出たのは自信になりました」と、肩の不安を払拭できた様子だ。
また、今後の課題は100mだとも話す。その理由は、リオデジャネイロ五輪におけるフェルプスとのラップタイムを比較すると見えてくる。フェルプスは52秒35で折り返しているが、坂井は54秒35。ちょうど1秒もの差を前半でつけられている。この差をラスト50mで一気に詰めたものの、前半をもっと速く折り返すことができれば、さらに記録を伸ばすことができる。そこが、坂井の伸びしろであり、つまりは五輪で銀メダルを獲る実力すら、まだ成長の過程である証拠なのだ。

「まずは、日本選手権で1分52秒台を出して日本記録を更新することが、2020年に向けた始まりだと思っています」
レースが終わりインタビューに人なつっこい笑顔を浮かべながら応える姿には、まだ21歳の面影を残す。だが、その眼差しが見据える先は明確であり、誰よりも強い決意を持ったアスリートの目をしている。
五輪メダリストには、7月のハンガリー・ブダペストで行われる世界選手権の代表権が与えられている。その権利を持つ坂井は、日本選手権では出場さえすれば世界選手権に出場できる。だが、五輪の舞台で最も高い場所に昇るために、憧れていたフェルプスと同じ景色を見るために、坂井には甘えや油断は微塵もない。
世界一になる前に、まずは日本一へ。200mバタフライの現在の日本記録は、松田丈志が持つ1分52秒97。現在の日本バタフライ界の第一人者となった坂井は、日本選手権では本当の意味での日本一の存在になるべく、松田越えを狙う。

フォート・キシモト

辺一平IPPEI WATANABE

フォート・キシモト
所属 早稲田大学
種目 平泳ぎ
自己ベスト 100m 平泳ぎ 59秒99
200m 平泳ぎ 2分06秒67

2017年1月29日。東京辰巳国際水泳場で、200m平泳ぎの世界新記録が誕生した。100mを従来の記録から0秒39上回る、1分01秒33で折り返すと、100〜150mが32秒69、150〜200mを32秒65と、全くスピードを衰えさせることなく泳ぎ切り、2分06秒67の世界新記録を樹立。何度もガッツポーズを繰り返す渡辺一平の姿が、そこにあった。

かつての日本を背負う平泳ぎの第一人者であった北島康介氏と同じ場所、同じ種目、そしてその北島康介の名が冠の大会での世界記録樹立に、会場は大きく沸き立った。
「タイムは狙っていましたが、まさか2分06秒台が出るとは思っていませんでした。これからどんどん、自分で自分の記録を更新していきたい」
自身も驚きの記録だったが、ここで満足はしていない。『何度も世界記録を更新してこそ、新の王者』という考えを持っているからだ。それほど渡辺が向上心の固まりのような選手になったのは、リオデジャネイロ五輪での苦い経験に起因している。
昨年、初の五輪代表を勝ち取った渡辺は、本番の準決勝で2分07秒22の五輪新記録で1位通過し、その才能の片鱗を見せつける。だが、勝負の決勝では2分07秒87まで記録を落としての6位。準決勝の記録で泳いでいれば金メダルを獲得できていただけに、その悔しさは誰にも想像しえないものだったことだろう。
だからこそ、渡辺は変わった。新の世界王者となるために。

「日本選手権でも世界記録を狙いますし、7月の世界水泳選手権でも自分の記録を更新して、世界記録で優勝したいと思っています」
その課題は、100mのスピードにある。200m平泳ぎの場合、前半は100mの自己ベストからプラス2〜3秒ほどで折り返す選手がほとんど。だから、最後の50mでラストスパートするための力を温存できるのである。
だが、渡辺の場合は少し異質だ。世界記録における100mのラップタイムは1分01秒33。渡辺の100mの自己ベスト(59秒99)から考えると、かなり無謀に近いほど前半から攻めていることになる。それでも後半のタイムが落ちない驚異の持久力を持ち合わせているからこそ、この世界記録が誕生したとも言えよう。しかし、この先、さらに記録を伸ばすためには、100mのスピードアップが必要不可欠。もしもこの強化が実を結べば、渡辺はどこまで記録を伸ばすのか想像がつかない。

今や日本のお家芸とも言われる男子平泳ぎの歴史は、さかのぼれば1928年のアムステルダム五輪で金メダルを獲得した鶴田義行氏から始まっている。その血脈はしっかりと受け継がれ、今、また新しい歴史を刻もうとしている。
2020年、東京五輪に向かう『渡辺一平劇場』の開幕となる今年の日本選手権。その泳ぎからは、全く目が離せない。

フォート・キシモト

江璃花子RIKAKO IKEE

フォート・キシモト
所属 淑徳巣鴨/ルネサンス亀戸
種目 自由形・バタフライ
自己ベスト 50m 自由形 24秒48
100m 自由形 53秒68
200m 自由形 1分56秒33
100m バタフライ 56秒86

アスリートの限界は、自分が限界と思ったときに訪れる。反対に考えれば、自分が限界だと思わなければ、記録を伸ばし続けることだってできるはず。
それを体現しているのが、池江璃花子だ。泳げば自己記録を更新し、新記録を連発する。それでも本人は浮かれることなく、常に自己ベスト更新への飽くなき探求心を忘れない。それをあらためて感じさせたのは、2017年2月のコナミオープン2017の1日目だった。
この日、池江は100mバタフライと50m自由形を制しながらも、「自由形は自己ベストが出て良かったんですが、バタフライではみっともないレースをしてしまいました。今後、世界と戦うのにこういうレースはしてはいけないと、あらためて感じました」と話した。

バタフライのみっともないレース、というのは、力を温存して泳いだ予選で、1分00秒49のあわや予選落ちというレースを指している。結果としては、バタフライの決勝では57秒55で優勝し、50m自由形では24秒48の日本新記録という結果だったので、予選を考慮しても、日本選手権を控えたこのタイミングでは良い泳ぎができたと言っても良い場面だった。
それでも池江は、自分にはまだ課題が残っていると言う。そして、泳ぐからには自己ベストを出したいとどん欲に記録を狙う。この姿こそが、池江の強さなのである。
池江が注目を集めたのは、2014年。中学2年生になったこの年、自由形とバタフライで中学記録を次々と塗り替えたことだった。
翌年、勢いそのままにロシア・カザンでの世界選手権の代表に入って世界を経験した池江は、リオデジャネイロ五輪代表入りまで一気に駆け抜けた。

五輪本番でもはじめての大舞台にも関わらず、100mバタフライでは予選、準決勝、決勝と連続して日本記録を更新して5位に入賞し、緊張など感じさせない泳ぎを披露した。
五輪後も池江の成長は留まるところを知らない。9月の岩手国体の50m自由形で日本記録(当時)を更新し、11月のアジア選手権で100m自由形、2017年1月のKITAJIMA CUP 2017では200m自由形でも日本新記録を樹立。
強化の課程にありながらもこれだけの結果を残すには、理由がある。リオデジャネイロ五輪で、ジュニアの国際大会から戦ってきた同年代のライバルである、カナダのペニー・オレクシアックが五輪の100m自由形で金メダルを獲得したことだ。12月の世界選手権(25m)でも対決し、結果は100m自由形でオレクシアックに0秒11差で敗れた。「ベストが出たことは良かったですが、やはり負けたことは悔しい」と、池江の負けん気を刺激。それが池江の成長をさらに促し、加速させたと言っても過言ではない。

自分がどんな状態であっても、常に自己ベストを狙う限界を限界などと思わない向上心と、ライバルに負けたくない、という強い気持ちが、池江をさらに高みへと連れて行く。16歳ながら、今や日本代表には欠かせない大きな存在となった池江が、「金メダルを獲る」と意気込む2020年の東京五輪に向け、4月の日本選手権でどんなスタートを切るのか。そのときが、ただ待ち遠しい。

フォート・キシモト

報道用資料

報道用資料

取材申請は、3月30日(木)をもって締め切りました。
締め切り後の申し込みや、当日会場での直接の申し込みは、お受けいたしかねますので、予めご了承ください。

歴代日本選手権獲得者

男子 距離

自由形 50m 100m 200m 400m 800m 1500m
背泳ぎ 50m 100m 200m      
平泳ぎ 50m 100m 200m      
バタフライ 50m 100m 200m      
個人メドレー     200m 400m    
女子 距離

自由形 50m 100m 200m 400m 800m 1500m
背泳ぎ 50m 100m 200m      
平泳ぎ 50m 100m 200m      
バタフライ 50m 100m 200m      
個人メドレー     200m 400m